
1930年代になるとファッション産業が盛んになります。
フラワープリントは、20年代後半から
フランスのクチュールで見られるようにはなりましたが、
繰り返し使われるようになったのは30年代に入ってからになります。
するとフランス、イギリスのファッション雑誌で取り上げられ、
クチュールの影響を大きく受ける百貨店や
ヴォーグ・パターン・サービスといった型紙を出版している会社でも
フラワープリントが取り入れられるようになりました。

1933年、Vogue

30年代中頃
レジャーもさらに発達します。
有給休暇制度が広く取り入れられるようになり、
さらに多くの人々が休暇を楽しむようになりました。
「休暇」=働く毎日からの「逃避」ということで、
フラワープリントはいつもと違う自分を演出できる、
フォーマルできちんとした服じゃなくていいけどちょっとしたお出かけにぴったり、
海や田舎など自然の中に行くのに同じ"自然"がちょうどいい、
というような理由から若い女性も年配の女性も、
どんなレジャー用にもフラワープリントを選ぶようになります。


1933年、休暇を楽しむ女性たち。

30年代中頃、バスツアー。
30年代のフラワープリントたち。

30年代後半、シルクのイブニングドレス

30年代中頃、ポリエステルとナイロンミックスのイブニングドレス

30年代中頃、スコットランドの結婚式。
家族・親戚で集まったり、フォーマルな場でも
フラワープリントが着られるようになります。

1937年 Vogue シャネルのデザイン。
30年代のフラワープリントは、
大きめの、抽象的なお花が全体的に敷きつめられていたり、
逆に小さいかわいらしいお花が広い等間隔で描かれていたりします。
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テーマ : イギリス生活
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