世紀末の妖美 その2

19世紀末の妖しい美について、その2がやってきました。
オーブリー・ビアズリーについて気になって気になってしまったからです。

今回は、『アーサー王の死』につけられた挿絵をいくつかご紹介します。

Arthur 02
まずは雅に輝く金色の表紙。

『アーサー王の死』Le Morte d'Arthurは、
中世のイギリスに伝えられたアーサー王にまつわる逸話を15世紀の騎士マロリーがまとめ、
1485年にイギリス最初の印刷業者キャクストンが出版したものです。

Arthur 07
Sir Launcelot and the Witch Hellawes

19世紀、中世への関心が高まります。
arts and crafts運動で有名なウィリアム・モリスはケルムスコット・プレスを設立し、
美しい挿絵などに彩られた中世趣味あふれる豪華な本を次々と刊行しました。

Arthur 05
How Sir Tristram Drank of The Love Drink

出版業者のJ.M.デントは、バーン=ジョーンズが挿絵を描いている
モリスの豪華本に対抗すべく、『アーサー王の死』の出版を計画していました。
なるべく安価で市場にだすため、新しい印刷技術(ライン・ブロック印刷)を使い、
そして、とある本屋の主に紹介された当時無名だったビアズリーに挿絵を頼んだのです。

Arthur 04
How Queen Guenever Made Her a Nun

1894年『アーサー王の死』はビアズリーの豪華な表紙と挿絵で、最終的に二冊本で出版されました。

ラインブロック印刷は、従来の木版などの方法ほど手間と技術をかけずに原画を再現する事が可能です。
ただハーフ・トーンが出せないという欠点がありましたが、
ビアズリーはこの欠点を逆に利用し、白と黒の対比を最大限に活かした作風に成功したようです。
確かに白と黒の強いコントラスト、そしてステンドグラスのような雰囲気が、
妖しい美しさを演出しているような感じを受けます。

Arthur 03
How Queen Guenevere rode on Maying

ビアズリーは『アーサー王』の挿絵と同時期に『名言集』の挿絵もデントに頼まれていました。
それがまた、ビアズリーの言葉を借りると「ちょっとばかし日本的」で、
「正気の沙汰とは思えない、少しばかりいかがわしい」ものばかりなんです。
そしてその後、『サロメ』の挿絵に取りかかります。
『サロメ』の方が『アーサー王』よりも毒っぽさが強かったりグロかったり、
また淫らな感じも増しているのはそのワンクッションがあるからなんですね。

Arthur 06
La Beale Isoud at Joyous Card


ま、なにはともあれ、美しいです。。






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テーマ : art・芸術・美術
ジャンル : 学問・文化・芸術

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ぱんだの庭。のゆかりだです。

ほわわわわ。。。
なんだか、素敵なマーケットだったから、こちらにも やってきてみましたが、
とっても ほわわな 感じになってしまいました。

また遊びに来ますね。ほわわ。
プロフィール

Tomoko

Author:Tomoko
Lucy and Matilda
バイヤー兼デザイナー。

古いものが大好き。
アンティーク、ヴィンテージ
について日々勉強中です。。

オフィシャルHPにて
イギリス、ヨーロッパの古いもの
古いパーツを使った
オリジナルアクセサリーを
ご覧頂けます。
ぜひ遊びにいらしてください!

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